ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 「聖小ヤコブ」
ヤコブと呼ばれる使徒は二人いて、後に弟子入りした方のヤコブを小ヤコブと呼びます。アルパヨ(アルファイ)の子。小ヤコブはペテロによって「主の兄弟」と呼ばれ、初代エルサレム司教になった人物です。本来この兄弟とは、男性間のあらゆる親族関係を言いますが、次第に厳密な意味の兄弟として捉えられ、キリストに似た容姿で表すようになりました。ヤコブは神殿の屋根から突き落とされ、石を投げつけられた上、叩かれて殉教したとあります。黄金伝説の中では縮絨棒という、毛織物の折り目を密にするために使われた棒で頭を叩き潰されて殉教したとされているため、この縮絨棒がアトリビュートになることもあります。彼は帽子職人や反物商の守護聖人です。
小ヤコブのアトリビュートは
●縮絨棒
●司教杖
●司教冠
●司教服
です。司教杖などを持つのは後にエルサレム司教になったと言われることからきます。